F/A18ってどんな戦闘機?
今回はF/A18について紹介したいと思います。
F/A18は1980年代に開発された第4世代戦闘機です。
アメリカ海軍を象徴する戦闘機で、
2024年時点で約1500機ほどが製造されました。
愛称はホーネットで、スズメバチを意味します。
多用途性、運用環境への対応性、優れた機動性
ステルス性の工夫、進化形、武装能力を
兼ね備えている多用途戦闘機です。
そんなF/A18をもっと詳しく説明していきます。
F/A18に搭載しているミサイルは?
1.AIM-9 サイドワインダー
- 短距離赤外線誘導ミサイルで、ドッグファイト(近距離空戦)に適しています。
- 軽量で高い命中精度を誇ります。
2.AIM-120 AMRAAM
- 中距離空対空ミサイルで、レーダー誘導による精密攻撃が可能。
- 敵航空機を遠距離から迎撃できる能力を持ちます。
3.AGM-65 マーベリック
- 地上目標に対して使用される精密誘導ミサイル。
- 戦車や防御陣地の攻撃に効果的です。
4.AGM-8
- 高速対レーダーミサイルで、敵の防空システムやレーダー施設を攻撃可能。
5.AGM-84 ハープーン
- 海上目標を攻撃するためのミサイル。
- 船舶や艦艇に対して有効で、遠距離の目標を撃破する能力を持ちます。
FA-18はこれらのミサイルを使い、空対空戦闘、地上攻撃、さらには海上の目標に対する攻撃まで、幅広い作戦を遂行可能です。
F/A18の詳細と特徴
ここではF/A18の特徴とそれを実現できる理由を説明します。
特徴
1.多用途性
- FA-18は空対空戦闘、地上攻撃、偵察、電子戦など、幅広いミッションに対応可能。
- 同一のフレームで複数の任務をこなす能力が求められた「マルチロール戦闘機」の典型です。
2. 運用環境への適応性
- 航空母艦から運用するための設計が施され、折り畳み式の翼や強化された着陸装置、アレスティングフックを装備。
- 艦上運用に必要な耐久性と信頼性を備えています。
3. 優れた機動性
- 高度な空気力学設計により、戦闘機としての機動性が優れています。
- ツインエンジン構造による推力と信頼性が特徴。
4. ステルス性の工夫
- 完全なステルス戦闘機ではないものの、レーダー断面積(RCS)を減少させるデザインが取り入れられています。
5. 進化型 F/A-18スーパーホーネット
- 翼幅が拡大され、燃料搭載量が増加。
- 最新のアビオニクス(電子装置)とレーダー(AN/APG-79 AESAレーダー)が搭載され、戦術能力が大幅に向上。
- 「空中給油ポッド」を装備可能で、他の航空機への給油任務も遂行。
6. 武装能力
- 空対空ミサイル(AIM-120 AMRAAM、AIM-9 サイドワインダー)と空対地兵器(JDAM、ハープーン対艦ミサイルなど)を搭載可能。
- バルカン砲(M61A1/A2 20mm)を内蔵。
FA-18はその汎用性と耐久性の高さから、アメリカ軍だけでなく、他国の軍隊でも採用され、長年にわたって運用されています。
理由
1つ目の特徴の理由
FA-18は設計段階から「マルチロール戦闘機」として開発されました。武装の搭載ポイント(ハードポイント)が豊富に設けられており、空対空ミサイル、空対地兵器、対艦ミサイルなど多様な兵器を簡単に取り付け・運用可能です。また、電子システムはモジュール設計となっており、ミッションに応じてシステムを変更できる柔軟性を持っています。
2つ目の特徴の理由
艦載機として設計されたため、以下の特徴が組み込まれています。
- 折り畳み式翼 空母の格納スペースを効率化するために翼を折りたためる設計。
- 強化された着陸装置 航空母艦への着艦時の高衝撃に耐えられる頑丈なギア。
- **アレスティングフック 短い空母の甲板で停止するための必須装備。
3つ目の特徴の理由
高度な空気力学デザインとツインエンジン構造が組み合わさることで実現しています。また、電動フライ・バイ・ワイヤ(電子制御による操縦システム)が採用され、パイロットが簡単に高精度な動きを制御できます。
4つ目の特徴の理由
完全なステルス戦闘機ではありませんが、レーダー断面積(RCS)を低減するデザインが施されています。具体的には
- 滑らかな機体形状 レーダー波の反射を最小限に抑える。
- 素材の工夫 電波吸収材料(RAM)の一部使用。
5つ目の特徴の理由
スーパーホーネット(F/A-18E/F)はFA-18の基本設計を基に改良されました。
- 燃料搭載量の増加と機体の拡張で長距離飛行が可能。
- AESA(アクティブ電子走査アレイ)レーダーを搭載し、目標探知能力を飛躍的に向上。
- 空中給油ポッド機能により他航空機への支援が可能。
6つ目の特徴の理由
広範囲の兵器を搭載可能にするため、各ハードポイントは異なる武器に対応しています。また、精密誘導兵器を運用するために、ターゲティングポッドや最新のアビオニクスが統合されています。
これらの特徴を持つFA-18は、空母艦隊の主力戦闘機として信頼性と柔軟性を兼ね備え、世界中で長期間運用されています。
ここからはF/A18の具体的な重さやコストを紹介します。
⒈重さ
空虚重量は10500kgで、最大離陸重量は23500kgです。
⒉大きさ
全長は約17mで、全幅は約12m、全高は約5mです。
⒊コスト
運用コストは1時間あたり約230から290万円で、
製造コストは約9億円で、
メンテナンス費用は年間3から5億円です。
F/A18の派生型
F/A-18A/B ホーネット
- A型 単座型(1人乗り)、主に戦闘任務向け。
-B型 複座型(2人乗り)、訓練や特殊任務に使用。
- 初期型であり、基本的な多用途戦闘機の性能を備えています。
F/A-18C/D ホーネット
- C型 A型の改良版で、空対地能力が強化され、より高度なアビオニクスを搭載。
-D型 複座型で、夜間作戦や電子戦任務も可能。
- クルーズミサイル運用能力や精密誘導兵器の使用が追加されました。
F/A-18E/F スーパーホーネット
- E型 単座型で、ホーネットの進化型。
-F型 複座型で、より多くの兵器や燃料を搭載可能。
- 機体が拡大され、ステルス性能と航続距離が向上。最新のアビオニクス(AN/APG-79 AESAレーダー)が搭載されています。
EA-18G グラウラー
- 電子戦専用機として設計され、敵の通信やレーダーを妨害する能力を持つ。
- F/A-18Fをベースに開発され、電子戦ポッドを装備。
これらの派生型により、FA-18はアメリカ軍だけでなく他国でも広く採用される多用途戦闘機となっています。
では、今回のF/A18の紹介は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。