J10ってどんな飛行機?

今回はJ10について紹介したいと思います。
J10は1990年代に開発された第4世代戦闘機です。
カナード翼、デルタ翼を採用している中国の戦闘機で、
2024年時点で700機ほどが製造されました。愛称はヴィゴラス・ドラゴンで猛龍を意味します。
デルタ翼とカナード設計、単発エンジン、多用途性、ステルス性の工夫、
アビオニクスの進化、空中給油能力を兼ね備えている多用途戦闘機です。
そんなJ10をもっと詳しく紹介していきます。

J10に搭載できる

ミサイルは?

-PL-8 近距離空対空ミサイル
-PL-10 高機動性の空対空ミサイル
-PL-12 中距離空対空ミサイル
-PL-15 長距離空対空ミサイル
-KD-88 空対地巡航ミサイル
-LS-6 精密誘導爆弾

J-10はその機動性と武装の多様性により、中国空軍の主力戦闘機の一つとなっています。

J10の特徴は?

ここではJ10の特徴とそれが実現できる理由を
説明します。

特徴

1.デルタ翼とカナード設計

 高い機動性と安定性を実現するための空力設計。  

2.単発エンジン 

ロシア製AL-31FNエンジンや中国製WS-10エンジンを搭載し、効率的な推力を提供。  

3.多用途性

 空対空戦闘だけでなく、地上攻撃や偵察任務にも対応可能。  

4.ステルス性の工夫

 レーダー反射を抑える滑らかな機体形状を採用。  

5.アビオニクスの進化 

最新のレーダーや電子戦装備を搭載し、目標探知能力を向上。  

6.空中給油能力

 航続距離を延長するための空中給油プローブを装備。

これらの特徴により、J-10は中国人民解放軍空軍の主力戦闘機として活躍しています。


理由

1.デルタ翼とカナード翼

 空力特性を最適化する形状で、高速飛行と機動性を両立するためです。  

2.単発エンジン

 構造の簡素化による軽量化と、推力性能の効率化を可能にするためです。  

3.多用途性

 機体設計の柔軟性と、適応性の高い搭載機器の選定によるものです。  

4.ステルス性

 RAM素材や形状設計を採用し、レーダー波の反射を抑制するためです。  

5.アビオニクス進化 

デジタル技術やAIを活用し、精密な制御と情報共有を可能にするためです。  

6.空中給油能力

 専用の補給システムを搭載し、飛行中に燃料補給を可能にするためです。

ここからはJ10の具体的なコストや重さ、大きさを紹介します。

-大きさ 

全長16.43~16.5m、全幅9.75~11.3m、全高5.43~6.0m 。

-重さ

 空虚重量は約9,750kg 。

-運用コスト 

具体的な数値は公開されていませんが、軽戦闘機として比較的低コストで運用可能とされています 。

-製造コスト

 1機あたり約2,800万ドル(2008年時点)。

-メンテナンス費用

 詳細な数値は不明ですが、複合材料の使用により軽量化が図られており、整備効率が向上しています。

J10の派生型

1.J-10A

   - 初期の量産型。
   - 主に空対空戦闘を目的とした設計。
   - レーダーやアビオニクスが基本的な仕様。

2.J-10B

   - 改良型で、エアインテークが「ダイバータレス超音速インレット(DSI)」に変更。
   - パッシブフェーズドアレイレーダー(PESA)を搭載。
   - ステルス性能が向上。

3.J-10C

   - 最新型で、アクティブフェーズドアレイレーダー(AESA)を搭載。
   - 国産エンジン「WS-10B」を採用。
   - 長射程ミサイル「PL-15」に対応。

4.J-10S

   - 複座型(2人乗り)で、主に訓練や特殊任務に使用。
   - 操縦士と武器システムオペレーターが搭乗可能。

5.J-10CE

   - 輸出向けモデル。
   - パキスタン空軍などで採用。

これらの派生型は、用途や技術の進化に応じて改良が加えられています。
では、今回のJ10の紹介は以上です。ご覧いただきありがとうございました。