フランカー族ってどんな戦闘機たち?

今回はフランカー族の戦闘機たちを紹介したいと思います。
まず、フランカー族はどんな戦闘機たちのことか紹介します。
フランカー族とはロシアの戦闘機であるSu27フランカーの派生型の戦闘機です。
Su27・Su30・Su33・Su34・Su35・Su37などがフランカー族として挙げられます。
これらの戦闘機はアメリカの戦闘機と違い、
推力偏向ノズルを採用しており、とても高い機動性を誇ります。
そんなフランカー族たちをいつもとは違う形式でもっと詳しく説明していきます。

フランカー族の戦闘機たちの特徴

Su27(フランカーA)

- プガチョフ・コブラ機動 Su-27は、特に「プガチョフ・コブラ」と呼ばれるアクロバティックな飛行技術で有名です。この機動は、機体の空力設計とエンジンの推力が優れているからこそ可能です。
-長大な航続距離 広大なソ連領内での運用を想定し、燃料搭載量が非常に多い設計がされています。これにより、長時間の飛行が可能です。
- フライ・バイ・ワイヤ制御 ソ連の戦闘機として初めてフライ・バイ・ワイヤ技術を採用し、操縦性と安定性を向上させました。
-高い格闘性能 空中戦での機動性が非常に高く、F-15イーグルに匹敵する性能を持つとされています。

Su30(フランカーC)

-多用途性 空対空戦闘だけでなく、対地・対艦攻撃も可能なマルチロール機として設計されています。
-カナード翼と推力偏向ノズル 一部の派生型(例: Su-30MKI)では、カナード翼と推力偏向ノズルを採用し、機動性がさらに向上しています。
-長距離作戦能力 空中給油プローブを装備しており、長距離作戦が可能です。
-高度なアビオニクス 最新のレーダーや電子戦システムを搭載し、敵機の探知や攻撃能力が向上しています。
-データリンク機能 編隊内での情報共有が可能で、指揮官機としての役割も果たします。

この機体は、ロシアをはじめ、インド、中国など多くの国で運用されており、各国のニーズに合わせた派生型が存在します。

Su33(フランカーD)

-艦載機設計 空母での運用を前提に設計されており、主翼と水平尾翼が折り畳み式になっています。
-カナード翼の採用 機動性を向上させるために、全遊動式のカナード翼を装備しています。
-着艦装備 アレスティング・フックを装備し、空母への着艦が可能です。また、着艦時の衝撃に耐えるために前脚が二重タイヤに変更されています。
- 防錆・防水対策 海上での運用を考慮し、機体各所に防錆・防水処理が施されています。
-空中給油能力 長距離作戦を可能にするため、空中給油プローブを装備しています。

Su34(フルバック)

-並列座席のコックピット 操縦士と兵装担当士官が並列に座るユニークな設計で、長時間のミッションに適した快適性を提供します。
-多用途性 対地攻撃、対艦攻撃、空対空戦闘など、幅広い任務に対応可能です。
-装甲保護 コックピットはチタン装甲で保護されており、乗員の安全性を向上させています。
-長距離作戦能力 空中給油プローブを装備しており、長距離ミッションが可能です。
-高度なアビオニクス 最新のレーダーや電子戦システムを搭載し、敵の探知や攻撃能力を強化しています。
-快適な設備 コックピットには簡易キッチンやトイレが設置されており、長時間のミッションでも乗員の快適性を確保しています。

Su35(フランカーE)

-推力偏向ノズル AL-41F1Sエンジンを搭載し、推力偏向ノズルによる高い機動性を実現しています。
-ステルス性の向上 機体設計によりレーダー反射断面積が低減され、ステルス性能が強化されています。
-スーパークルーズ能力 音速を超える速度での巡航が可能で、燃料効率が向上しています。
-高度なアビオニクス 最新のレーダーシステムや電子戦装備を搭載し、敵機の探知や攻撃能力が向上しています。
-長距離作戦能力 航続距離が約3600kmと長く、広範囲での作戦が可能です。

Su37(フランカーE2)

-推力偏向ノズル 高い機動性を実現するために、推力偏向ノズルを搭載しており、特に「スーパーコブラ」などの高機動飛行が可能です。
-カナード翼 機体の安定性と操縦性を向上させるためにカナード翼を採用しています。
-高度なアビオニクス デジタル式フライ・バイ・ワイヤ制御システムや進化したレーダー(N011M)を搭載し、空対空および地対空の同時運用が可能です。
-技術実証機としての役割 Su-37は量産されることはありませんでしたが、その技術は後のSu-30MKIやSu-35などの機体に活用されました。

アメリカの戦闘機との違い

 1.設計思想
-ロシアの戦闘機 広大な領土を防衛するため、長い航続距離と高い機動性を重視しています。また、厳しい環境下での運用を想定しており、整備性が高いのも特徴です。
-アメリカの戦闘機 ステルス性能や高度なアビオニクス(電子機器)を重視し、敵の探知を回避しつつ精密攻撃を行う能力に優れています。

 2.ステルス性能
- **アメリカ**: F-22やF-35は、レーダー反射断面積(RCS)を極限まで低減する設計が施されています。
- **ロシア**: Su-35やSu-57もステルス性を考慮していますが、アメリカほど徹底していない場合が多いです。

3.機動性
-ロシア 推力偏向ノズルやカナード翼を採用し、空中戦での高い機動性を実現しています(例: Su-35の「コブラ機動」)。
-アメリカ 機動性も高いですが、ステルス性や電子戦能力に重点を置いています。

 4.アビオニクスと電子戦能力
- アメリカ 最新のセンサーやデータリンク技術を搭載し、ネットワーク中心の戦闘を重視しています。
- ロシア アビオニクスも進化していますが、アメリカほどのネットワーク戦闘能力はまだ発展途上とされています。

 5.運用目的
-ロシア 防衛的な運用が主で、敵機との直接的な空中戦を想定しています。
-アメリカ グローバルな展開を想定し、攻撃的な作戦にも対応可能です。

これらの違いは、各国の地理的条件や軍事戦略の違いを反映しています。どちらの設計思想が優れているかは、運用環境や目的によって異なります。
では、今回のフランカー族の紹介は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。