A320ってどんな

旅客機?

今回はA320について紹介したいとお思います。
A320は1980年代にエアバス社によって開発され
小型旅客機です。ベストセラー旅客機で、LCCでもよく使われている機種で、これまでに8500機ほどが製造されました。フライ・バイ・ワイヤ技術、サイドスティック操縦、ナローボディ機で最大級の機体幅、シャークレット、グラスコックピットを兼ね備えている旅客機です。
そんなA320をもっと詳しく説明していきます。

A320で起きた事故

USエアウェイズ1549便(2009年)

この事故は、ニューヨークのラガーディア空港を離陸した直後、鳥の群れ(カナダガン)との衝突により両エンジンが停止。高度わずか900メートルの中、機長チェズリー・サリー・サレンバーガーは冷静に判断し、ハドソン川への不時着水を敢行。乗員乗客155人全員が生還しました。

この出来事は「ハドソン川の奇跡」と呼ばれ、映画『ハドソン川の奇跡(Sully)』としても描かれました。A320の安全性と、パイロットの判断力が世界中で称賛された象徴的な事故です。

A320の特徴

ここではA320の特徴とそれが実現できる理由を
説明します。

特徴

• フライ・バイ・ワイヤ(FBW)

A320は世界初の民間機として、操縦を電気信号で行うFBWシステムを導入しました。これにより、パイロットの操作がコンピューターを介して最適化され、安全性と効率性が大幅に向上しました 。

• サイドスティック操縦

従来の操縦輪ではなく、ゲームのジョイスティックのようなサイドスティックを採用。これにより、コックピットがすっきりし、パイロットの視界も良好に !

• ナローボディ機で最大級の機体幅

単通路機ながら、客室の幅が広く、座席の快適性や荷物収納スペースに優れています。

• シャークレット(翼端のウィングレット)

空気抵抗を減らし、燃費を改善するための設計。見た目もスタイリッシュで、航空ファンにはたまらないポイント 。

• グラスコックピット

アナログ計器ではなく、液晶ディスプレイを多用した先進的なコックピット。視認性が高く、操作性も抜群です 。

• A320neoシリーズ

新型エンジンを搭載した「neo(New Engine )」は、燃費が約15%向上し、騒音も大幅に軽減されています。

理由

フライ・バイ・ワイヤ(FBW)

従来の機械的な操縦系統を、電子信号とコンピューター制御に置き換えたことで実現。

サイドスティック操縦

 FBWの導入により、操縦桿を中央から横に移動できるようになった。

シャークレット(翼端のウィングレット)

空気力学的に、翼端から発生する渦(誘導抗力)を抑える設計。

グラスコックピット

アナログ計器を液晶ディスプレイに置き換え、情報を統合表示。

 A320neoの燃費向上

新世代エンジン(LEAP-1AやPW1100G)と大型シャークレットの採用。

ここからはA320の具体的な重さやコストを紹介します。

 A320の基本スペック(A320ceoを基準)

全長 

約37.57メートル 

全幅 

約34.1〜35.8メートル 

全高 

約11.76メートル 

最大離陸重量 

約66〜77トン(仕様により異なる) 

最大着陸重量 

約64トン 

最大搭載人数

 約180人(全エコノミー仕様の場合) 

製造コスト(カタログ価格)

• A320ceo

約1億100万米ドル

• A320neo

約1億1,060万米ドル

 運用コスト(目安)


A320の1フライトあたりの運用コスト(例:東京〜福岡 約1,000km)を概算すると…

燃料費 

約37万円 

整備費 

約32万円 

リース料 

約34万円 

着陸料

 約12〜14万円 

人件費など 

約18万円 

合計 約100万円前後/片道 

メンテナンス費用(年間)

• 軽整備(Aチェックなど)

数千万円/年

• 重整備(C/Dチェック)

数億円単位(数年ごと)

• エンジン整備

整備費全体の約40%を占めるとも言われています 


A320は整備性が高く、部品供給も安定しているため、運用コストの面でもLCCなどに好まれています。

A320の派生型の見分け方

A318(前方の窓が6:4:1の11個で、ドアが3つ)

-100シリーズ(航空会社のロゴがあるのが多い)

-111 エンジンが太い(あんまり見ない)

-112 エンジンが太い(よく見る)

-121 エンジンが細長い(ごく稀に見る)

-122 エンジンが細長い(ほぼ見ない)

特殊派生型

ACJ318  ビジネスジェットで、シンプルな塗装

Elite  さらに豪華なバージョン(内装が違う)

A319(前方の窓が12:1の13個で、ドアが3つ)

Ceoシリーズ(ウィングレット)

-100シリーズ(航空会社のロゴがあるのが多い)

-111 エンジンが太くて、非常口が2個

-112エンジンが太い(ほぼ見ない)

-113 エンジンが太い(ほぼ見ない)

-114エンジンが太い(ほぼ見ない)

-115 エンジンが太い(よく見る)

-131 エンジンが細長い(よく見る)

-132 エンジンが細長い(あまり見ない)

-133 エンジンが細長い(ほぼ全機退役済み)

Neoシリーズ(シャークレット)

-100シリーズ(航空会社のロゴがあるのが多い)

-151N エンジンが真っ直ぐ

-171N エンジンが後方に行くにつれて小さい

特殊派生型

ACJ319 ビジネスジェットで、シンプルな塗装

Elite さらに豪華なバージョン(内装が違う)

LR   燃料タンクが追加されている(あまり見ない)

A320(非常口が翼上に2つ)

Ceoシリーズ(ウィングレット)

-100シリーズ(航空会社のロゴがあるのが多い)

-111 エンジンが細い(ほぼ全機引退済み)

-112 エンジンが細い(稀に見る)

-200シリーズ

-211 エンジンが長い(ほぼ全機引退済み)

-212 エンジンが長い(ごく稀に見る)

-214 エンジンが長い(稀に見る)

-215エンジンが長い(稀に見る)

-216 エンジンが長い(稀に見る)

-231 エンジンが細長い(ほぼ見ない)

-232エンジンが細長い(まあまあ見る)

-233エンジンが細長い(ほぼ見ない)

Neoシリーズ(シャークレット)

-200シリーズ(航空会社のロゴがあるのが多い)

-251N エンジンが細長い(まあまあ見る)

-252Nエンジンが細長い(ほぼ見ない)

-253N エンジンが細長い(稀に見る)

-271N エンジンが太い (よく見る)

-272N エンジンが太い (まあまあ見る)

-273N エンジンが太い (あまり見ない)

特殊派生型

ACJ320 ビジネスジェットで、シンプルな塗装

Elite さらに豪華なバージョン(内装が違う)

A321(ドアが均等に配置されている)

Ceoシリーズ(ウィングレット)

-100シリーズ

-111 エンジンが太い(ごく稀に見る)

-112 エンジンが太い(ほぼ見ない)

-131 エンジンが少し長い(ごく稀に見る)

-132 エンジンが少し長い(ほぼ見ない)

-200シリーズ

-211 エンジンが長い(ごく稀に見る)

-212 エンジンが長い(ほぼ見ない)

-213 エンジンが長い(極々稀に見る)

-231 エンジンがもっと細長い(まあまあ見る)

-232 エンジンがもっと細長い(あまり見ない)

-233 エンジンがもっと細長い(ほぼ見ない)

Neoシリーズ(シャークレット)

-200シリーズ

-251N エンジンが太い(よく見る)

-252N エンジンが太い(ごく稀に見る)

-253N エンジンが太い(稀に見る)

-271N エンジンが少し長い(まあまあ見る)

-272N エンジンが少し長い(ほぼ見ない)

-273N エンジンが少し長い(ごく稀に見る)

特殊派生型

ACJ321 ビジネスジェットで、シンプルな塗装

Elite  さらに豪華なバージョン(内装が違う)

LR 通常ドア2つが非常口2つに変わっている

 (まあまあ見る) 

XLR 通常ドア2つが非常口2つに変わっている

 (稀に見る)

では今回のA320の紹介は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。