F14ってどんな戦闘機?

今回はF14について紹介したいと思います。
F14は1970年代に開発された第4世代戦闘機です。
美しい可変翼で多くのファンがいるアメリカの戦闘機で、
2024年時点で約700機製造されました。
愛称はトムキャットで、雄猫を意味しています。
可変翼、空母運用のための設計、強力なレーダーと火力、
高速性と機動力、多用途性、艦隊防空機としての役割を
兼ね備えている制空戦闘機です。
そんなF14をもっと詳しく説明していきます。

F14に搭載しているミサイルは?

1.AIM-54 フェニックス
   - 長距離空対空ミサイルで、F-14の象徴的な武器です。
   - 同時に複数の目標を追尾・攻撃する能力を持ち、最大射程は190km程度。

2.AIM-7 スパロー
   - 中距離空対空ミサイルで、セミアクティブ・レーダー誘導方式を採用しています。
   - 目標に対して精密な攻撃が可能。

3.AIM-9 サイドワインダー
   - 短距離空対空ミサイルで、主に近距離のドッグファイト用に使用。
   - 赤外線誘導により高い命中精度を実現。

4.空対地兵器(後期型での対応)
   - 一部のF-14(特にD型)は、地上攻撃能力も追加され、レーザー誘導爆弾(GBUシリーズ)を運用可能になりました。

これらのミサイルにより、F-14は空母艦隊の防衛や空対空戦闘での優位性を確保する役割を果たしました。

F14の詳細と特徴

ここでは、特徴とそれを実現できる理由を紹介します。

特徴

1.可変翼(スイングウィング)構造
   - 翼の角度を飛行速度に応じて調整できるユニークな構造。低速時には広げ、高速時には後退させることで、効率的な飛行を可能にしました。

2.空母運用のための設計
   - 航空母艦で運用できるよう強化された着陸装置とアレスティングフックを備えています。
   - 短距離離陸や着艦時の高い安定性を実現。

3.強力なレーダーと火力 
   - AN/AWG-9レーダーを搭載し、最大24目標を同時追尾可能。さらに、長距離空対空ミサイル(AIM-54フェニックス)の運用能力を持っています。

4.高速性と機動力
   - 2基のプラット&ホイットニーTF30ターボファンエンジン(後期型では改良型エンジンを搭載)により、マッハ2.34の最高速度を実現しました。

5.多用途性
   - 当初は空対空戦闘が主目的でしたが、後期型では地上攻撃能力が追加され、多用途戦闘機としての役割も担いました。

6.艦隊防空機としての役割
   - 航空母艦を中心とする艦隊を守る「フリートディフェンダー」として活躍しました。特に冷戦時代にソビエト連邦の長距離爆撃機やミサイルに対抗するために重要な役割を果たしました。

F-14はそのユニークな設計と性能により、アメリカ海軍の象徴的な戦闘機となり、映画『トップガン』によっても広く知られる存在となりました。


理由

 1.可変翼(スイングウィング)構造
   - **理由**: 可変翼の実現は、油圧システムを使用して翼の角度を調整する機構によります。このシステムにより、低速時には翼を広げて揚力を最大化し、高速時には翼を後退させて空気抵抗を最小限に抑えることができます。また、設計には軽量で耐久性の高い素材が使用されています。

 2. 空母運用のための設計
   - **理由**: 強化された着陸装置とアレスティングフックは、航空母艦への高衝撃の着艦に耐えるよう設計されています。さらに、飛行制御システムには高い安定性を確保するための調整機能が組み込まれています。

 3. 強力なレーダーと火力
   - **理由**: AN/AWG-9レーダーは、フェイズドアレイ技術を使用しており、同時に複数の目標を追尾可能な性能を持っています。また、AIM-54フェニックスミサイルの運用能力は、長距離での高精度攻撃を可能にしています。これらのテクノロジーは強力なコンピュータシステムと統合されています。

4. 高速性と機動力
   - **理由**: プラット&ホイットニー製TF30ターボファンエンジン(後期型では改良型エンジン)が、強力な推力を提供しています。また、スイングウィング構造が空力効率を最大化し、マッハ2.34の高速飛行を可能にしています。

5.多用途性
   - **理由**: 後期型では、レーザー誘導爆弾を運用可能にするためのターゲティングポッド(LANTIRN)が装備されました。これにより、空対空戦闘に加え、地上攻撃ミッションも遂行できるようになりました。

 6. 艦隊防空機としての役割
   - **理由**: 長距離レーダー(AWG-9)とAIM-54ミサイルの組み合わせは、ソビエトの爆撃機や巡航ミサイルを遠距離から迎撃する能力を提供しました。このシステムにより、航空母艦を中心とした艦隊防衛が可能になっています。

これらの特性が組み合わさることで、F-14はその時代の艦載機として非常に高い性能を発揮しました。

ここからは具体的な重さやコストを紹介したいと思います。

1.重さ
空虚重量は19800kgで、最大離陸重量は33700kgです。
2.大きさ
全長は約20m、全幅(翼幅)は約20m、全高は約5mです。
3.コスト
製造コストは6から9億円で、運用コストは1時間あたり150万円、
メンテナンス費用は年間

F14の派生型

1.F-14A
   - 初期型で、プラット&ホイットニーTF30エンジンを搭載。
   - AIM-54フェニックスミサイルを運用可能で、艦隊防空を主目的とした設計。

2.F-14B
   - エンジンをGE F110ターボファンエンジンにアップグレードし、信頼性と性能が向上。
   - 空対空戦闘能力が強化されました。

3.F-14D スーパー・トムキャット
   - 最も進化したモデルで、AN/APG-71レーダーやデジタルアビオニクスを搭載。
   - 精密誘導爆弾を運用可能で、地上攻撃能力も追加されました。

4.F-14A+/F-14B(改良型)
   - F-14Aの改良型で、エンジンや電子機器がアップグレードされています。

5.F-14実験型
   - 新技術や武器システムを試験するためのプロトタイプが開発されました。

これらの派生型は、それぞれ異なる運用ニーズや技術進化に応じて設計され、F-14の柔軟性と多用途性を示しています。
では、今回のF14の紹介は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。