F15ってどんな戦闘機?
今回はF15について紹介していきたいと思います。
F15は1960年代に開発された第4世代戦闘機です。
多くの人から愛されるアメリカの戦闘機で、
2024年時点で1200機ほどが製造され、
F15EXなどを含めるとさらに多くの戦闘機の機体が製造されています。
愛称はイーグルでわしを意味します。
優れた制空能力、高性能エンジン、長い航続距離、
強力なレーダー、多用途性、耐久性と拡張性を
兼ね備えている制空戦闘機です。
しかし、F15EやF15EXは多用途戦闘機に分類されます。
そんなF15をもっと詳しく説明していきます。
F15に搭載しているミサイルは?
1.空対空ミサイル
- AIM-120 AMRAAM: 中距離空対空ミサイルで、敵航空機を遠距離から迎撃可能。
- AIM-9 サイドワインダー: 短距離空対空ミサイルで、近距離戦闘に適しています。
2.空対地ミサイル
- AGM-65 マーベリック: 地上目標への精密攻撃が可能な誘導ミサイル。
- AGM-84 ハープーン: 対艦ミサイルとして使用され、海上目標を攻撃可能。
3.その他の兵器
- GBUシリーズの誘導爆弾(例: GBU-10、GBU-12 JDAM): GPS誘導による精密攻撃が可能。
これらの武装により、F-15は空中戦から地上攻撃まで幅広いミッションを遂行できます。
F15の詳細と特徴
ここではF15の特徴とそれが実現できる理由を紹介します。
特徴
1.優れた制空能力 F-15は、空中戦での優位性を確保するために設計されており、高い機動性と強力な武装を備えています。
2.高性能エンジン 2基のF100ターボファンエンジンを搭載し、マッハ2.5の最高速度を実現。
3.長い航続距離 約4,600kmの航続距離を持ち、広範囲での作戦が可能。
4.強力なレーダー 高出力パルスドップラーレーダーを搭載し、遠距離の目標を探知・追尾する能力があります。
5.多用途性 空対空戦闘だけでなく、地上攻撃や偵察任務にも対応可能。
6.耐久性と拡張性 基本設計が非常に優れており、近代化改修を通じて長期間運用されています。
F-15は、冷戦時代から現在に至るまで、世界中で運用されている名機です。
理由
1つ目の特徴の理由
F-15は機体設計が空中戦に特化しており、空気力学的な効率が高いデルタ翼のような形状を採用しています。さらに、強力なエンジンと高度な操縦性を提供するフライトコントロールシステムによって、空対空戦闘での優位性を確保しています。
2つ目の特徴の理由
F-15は2基のプラット&ホイットニー製F100ターボファンエンジンを搭載しており、各エンジンが強力な推力(最大14,000kg)を提供します。このエンジンは、燃料効率を保ちながら高速飛行と高い加速性能を実現しています。
3つ目の特徴の理由
機体内部に大容量の燃料タンクが搭載されており、さらに空中給油に対応しているため、広範囲の作戦を遂行できます。効率的なエンジン設計と空気力学的な形状も航続距離の向上に寄与しています。
4つ目の特徴の理由
F-15に搭載されているパルスドップラーレーダー(AN/APG-63やAN/APG-82)は、遠距離目標の探知、追尾、識別が可能です。これはレーダーの高い出力とデジタル信号処理技術によって実現されています。
5つ目の特徴の理由
F-15は空対空ミサイルだけでなく、誘導爆弾や空対地ミサイルを運用できる武装システムを搭載しています。また、モジュラー式電子機器により、異なるミッションに迅速に対応する能力が備わっています。
6つ目の特徴の理由
F-15の基本設計は、強度の高い合金材料や構造的に頑丈なフレームを採用しており、長期間の運用に耐えることができます。さらに、設計の柔軟性により、近代化改修が容易に行えます。
ここからはF15の具体的な重さやコストを紹介します。
1.重さ
- 約14,300kg。これは、燃料や兵器を搭載していない状態の基本的な重量です。
- 約36,700kg。これは、燃料を満載し、兵器を搭載した状態での最大の重量です。
2.大きさ
全長は約19.44メートルで、全幅(翼幅)は約13.05メートル 、
全高は約5.63メートル、主翼面積は約56.5平方メートルです。
3.コスト
1時間あたりの運用コストは約300万円で、
メンテナンス費用は約650億円で、
製造コストはF15A/Bが約38億円で
F15C/Dが約41億円で、F15EXが110億円です。
これらのコストは、機体の性能や運用環境、改良の度合いによって大きく変動します。
F15の派生型
1.F-15A/B
- 初期型で、A型は単座(1人乗り)、B型は複座(2人乗り)です。
- 主に制空戦闘を目的として設計されました。
2.F-15C/D
- A/B型の改良型で、C型は単座、D型は複座。
- 航続距離や電子機器が強化され、空対空戦闘能力が向上しました。
3.F-15E ストライクイーグル
- 多用途戦闘機として開発され、空対空戦闘だけでなく、地上攻撃能力も備えています。
- 複座型で、長距離作戦や夜間作戦に対応可能。
4.F-15J/DJ
- 日本の航空自衛隊向けに開発されたモデル。
- J型は単座、DJ型は複座で、F-15C/Dをベースにしています。
5.F-15EX イーグルII
- 最新型で、F-15Eをベースにした改良型。
- 最新のアビオニクスや電子戦システムを搭載し、より多くの兵器を搭載可能。
6.F-15SA/QA
- サウジアラビア(SA)やカタール(QA)向けに開発されたモデル。
- 最新の電子機器や武装システムを搭載しています。
7.F-15S/MTD
- 実験機として開発され、推力偏向ノズルや高機動性のテストに使用されました。
これらの派生型は、それぞれの運用国やミッションに応じて設計され、F-15の基本設計の柔軟性と拡張性を示しています。
では、今回のF15の紹介は以上です。
ご覧いただきありがとうございました