Saab39ってどんな戦闘機?

今回はSaab39について紹介したいと思います。
Saab39は1980年代に開発された第4世代戦闘機です。
カナード翼を採用しているスウェーデンの戦闘機で、
2024年時点で300機が製造されました。
愛称はグリペンで、有翼の獅子を意味します。
多用途性、短距離離着陸性、高い整備性、優れた電子戦能力、高いコストパフォーマンス、
ネットワーク中心の戦闘能力を兼ね備えている多用途戦闘機です。
そんなSaab39をもっと紹介していきます。

Saab39に搭載しているミサイルは?

1.空対空ミサイル

   - AIM-120 AMRAAM(中距離空対空ミサイル)  
   - IRIS-T(短距離空対空ミサイル)  
   - ミーティア(長距離空対空ミサイル)  

2.空対地ミサイル

   - AGM-65 マーベリック(対地攻撃ミサイル)  
   - KEPD 350 タウルス(長距離巡航ミサイル)  

3.対艦ミサイル  

   - RBS-15(スウェーデン製の対艦ミサイル)  

これらのミサイルに加え、グリペンは精密誘導爆弾や電子戦装備も搭載可能です

Saab39の特徴

ここではSaab39の特徴とそれが実現できる理由を紹介します。

特徴

1.マルチロール戦闘機

   制空戦闘、対地攻撃、偵察など多様な任務に対応できます。  

2.短距離離着陸(STOL)能力 

   高速道路などの簡易滑走路でも運用可能です。  

3.高い整備性

   限られた設備でも短時間で再出撃できるように設計されています。  

4.優れた電子戦能力

   最新型の「グリペンE」は強力な電子戦システムを搭載し、敵のレーダーや通信を妨害できます。  

5.高いコストパフォーマンス

   運用コストが比較的低く、ライフサイクルコストを抑えた設計になっています。  

6.ネットワーク中心の戦闘能力

   データリンクを活用し、他の航空機や地上部隊と連携できます。

理由

 1.マルチロール戦闘機

   -設計思想

スウェーデンの防衛戦略に基づき、制空戦闘・対地攻撃・偵察のすべてをこなせるように設計されています。  

   -モジュラー設計

兵装や電子機器を柔軟に変更できるため、異なる任務に対応可能です。  

2.短距離離着陸(STOL)能力

   -カナード翼とデルタ翼

高い揚力を生み出し、短距離での離着陸を可能にします。  

   -逆噴射装置

エンジンの推力を逆向きにすることで、着陸時の制動距離を短縮できます。  

3.高い整備性

   -モジュール化された設計

部品交換が容易で、短時間で再出撃可能です。  

   -簡易整備

限られた設備でも運用できるように設計されており、野外基地や高速道路でも整備が可能です。  

4.優れた電子戦能力  

   -高度な電子戦システム

敵のレーダーや通信を妨害するためのジャミング装置を搭載しています。  

   -ネットワーク中心の戦闘

データリンクを活用し、他の航空機や地上部隊とリアルタイムで情報共有が可能です。  

5.高いコストパフォーマンス  

   -軽量設計

機体が比較的軽量で、燃費が良いため運用コストが低く抑えられています。  

   -国産部品の採用

スウェーデン国内で生産される部品を多用し、コスト削減に貢献しています。  

6.ネットワーク中心の戦闘能力 

   -データリンクシステム

他の航空機や地上部隊と情報を共有し、戦場での状況認識を向上させます。  

   -統合型アビオニクス

最新のセンサーや通信システムを統合し、迅速な意思決定を支援します。  

これらの特徴は、スウェーデンの防衛戦略や技術的な工夫によって実現されています。 
ここからはSaab39の具体的なコストや重さを紹介します。

機体のサイズと重量

1.全長

約 14.1 m  

2.全幅

約 8.4 m  

3.全高

約 4.5 m  

4.最大離陸重量

約 16,500 kg  

コスト関連

5.製造コスト

1機あたり 約6,000万ドル(グリペンEの場合)  

6.運用コスト

1時間あたり 約4,700ドル(比較的低コストの戦闘機)

7.メンテナンス費用

詳細なデータは公開されていませんが、簡易整備が可能な設計のため、他の第4世代戦闘機と比べて低コストとされています。  

グリペンは、スウェーデンの防衛戦略に適した設計がされており、低コストで高性能を実現しているのが特徴です。  
特に運用コストの低さは、他国の戦闘機と比較しても優れたポイントです。

Saab39の派生型

1.JAS 39A(単座型)  

   - 初期型のグリペンで、スウェーデン空軍向けに開発されました。  

2.JAS 39B(複座型)  

   - A型の複座訓練機バージョンで、戦闘機パイロットの訓練に使用されます。  

3.JAS 39C(改良型)  

   - A型を改良し、空中給油能力や最新のアビオニクスを搭載したモデルです。  

4.JAS 39D(複座型改良版)  

   - C型の複座バージョンで、より高度な訓練や作戦に対応可能です。  

5.JAS 39E(最新型)  

   - 大幅な改良が施された最新型で、強化されたエンジン、電子戦能力、兵装搭載量の増加が特徴です。  

6.JAS 39F(E型の複座型)  

   - E型の複座バージョンで、ブラジル空軍向けに開発されています。  

最新型の「グリペンE」は、特に電子戦能力や兵装搭載量の向上が注目されています。
では、今回のSaab39の紹介は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。